「初診カウンセリングって、どうやったらうまく進むんだろう?」
そんなふうに感じたことはありませんか。
患者さんの緊張はあるし、こちらも一発目から情報を引き出さなきゃいけないし。
実はこの時間、治療の質を左右するくらい大きな役割を担っています。
でも現場にいると、
「問診票にあることをただ確認して…はい終了!」
なんてことも起きがちです。
それだと、ちょっともったいないです。
問診票は「きっかけ」であって、目的ではありません
問診票って、すごく便利なツールなんです。
だけど、「全部読み上げて確認するもの」になってしまうと、
機械的になってしまい、
患者さんの気持ちがどんどん置いていかれてしまいます。
「なんだか、質問されてばかりだな」
「本当に話を聞いてくれているのかな」
そんな空気が漂ってしまうこともあります。
大事なのは、
問診票を“会話のきっかけ”として使うことだと感じています。
「一番困っていること」を先に聞く
一般的には、
・いつから?
・どこが?
・どう痛い?
の順に聞くマニュアルが多いですよね。
もちろん間違いではないです。
でも、先に聞きたいのはこれです。
「いちばん不安なことは何ですか?」
「何が一番気になっていますか?」
これを最初に聞いておくと、
患者さんにとって“大事なゴール”が見えます。
そこさえ理解できれば、
道筋も自然と整ってきます。
時系列で整理しながら、気持ちにも寄り添う
とはいえ、情報は必要です。
ただし、尋問にならないように進めたいところです。
例えば、
「痛みが出たのはいつ頃ですか?」
「その時どんな感じでした?」
「普段の生活で困ったことはありますか?」
と、軽い雑談を交えながら時系列に沿うと
患者さんも話しやすくなります。
患者さんが「言葉にしきれない違和感」を
拾える瞬間でもあります。
治療の選択肢は、「押し付けず」「整理して」提示する
治療計画を話すとき、
専門的な言葉で説明したくなりますが…
患者さんの主訴に
沿った治療計画や患者さんに無理のない治療を
お話をする。
なので、
A:しっかり治療するプラン
B:とりあえず痛みを止めるプラン
のように
「優先順位」をつけて整理すると伝わりやすいです。
その上で、
「どちらがよさそうですか?」
「無理のない範囲で一緒に進めましょう」
こんな声がけは、心の負担を減らしてくれます。
まとめ
カウンセリングは「治療の前準備」ではなく
“信頼づくりの一歩目”です。
・問診票はきっかけ
・不安を先に確認
・時系列で整理
・選択肢に優先順位をつける
完璧じゃなくて大丈夫です。
その時間が、患者さんの安心につながっていれば十分です。
今日の会話が、
次の来院につながる。
それだけで、とても素敵な成果だと思っています。

