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口臭の原因は舌にあった|歯科衛生士が教える舌苔ケア

口臭の原因は舌にあった|歯科衛生士が教える舌苔ケア

「歯磨きをしっかりしているのに、なんか口が臭う気がする…」

口臭って、本人はなかなか気づきにくいのに、周りに指摘されると本当にショックですよね。私自身も歯科衛生士として働きながら、疲れていたり水分が足りていない日に口の中がなんとなく気になることがあります。子育て中は特にそういう日が多くて。

歯磨きはちゃんとしているのに口臭が続く場合、見落とされがちな原因が「舌苔(ぜったい)」です。今回は、歯科衛生士歴15年の私が、舌苔と口臭の関係、そして自宅でできるケア方法を正直にお伝えします。

目次

口臭の原因の9割は「口の中」にある

口臭の原因はいろいろありますが、実は全体の約9割が口の中に原因があるといわれています。「胃が悪いから臭う」というイメージを持っている方も多いですが、診療室でお話すると「歯磨きだけではケアできていない部分」が原因であることがほとんどです。

口の中の口臭の主な原因はこの3つです。

  • 歯周病(歯ぐきの炎症)
  • 虫歯・古い詰め物の隙間
  • 舌苔(舌についた汚れ)

歯周病や虫歯は治療が必要なので歯科へ、ということになりますが、舌苔は毎日のセルフケアで改善できます。しかも実は、口臭の原因として一番多いのがこの舌苔なんですよね。

「舌苔」って何?見分け方は?

舌苔とは、舌の表面についた白っぽい・黄色っぽい苔状の汚れのことです。舌の表面はよく見ると小さなブツブツがたくさんあって(これを「乳頭」といいます)、そこに食べかす・細菌・死んだ細胞などが溜まることで舌苔になります。

鏡の前で舌を出してみてください。白っぽい・黄色っぽい苔がついていたら、それが舌苔です。少量であれば正常なのですが、厚くついていると口臭の原因になります。

診療室で「舌が白いですね」とお伝えすると、「えっ、こんなにあるとは知らなかった」とびっくりされる患者さんがとても多いんですよね。歯磨きでは取れない場所なので、ほとんどの方が無意識に見過ごしています。

舌苔が口臭を引き起こすメカニズム

舌苔の中には嫌気性菌(空気が少ない環境を好む細菌)が住み着いていて、タンパク質を分解するときに揮発性硫黄化合物(VSC)というガスを出します。これが口臭のにおいの正体です。

難しい言葉を使いましたが、簡単にいうと「舌の汚れを細菌が食べて、その過程でくさいガスを出している」というイメージです。しかも舌苔は口が乾燥するとさらに増えやすくなるので、朝起きたときに口が臭いのはこれが原因であることが多いんですよ。

舌苔ケアの正しいやり方

舌苔を減らすには、舌を優しくケアすることが大切です。ここで大事なのが「優しく」という部分。力を入れすぎると乳頭を傷つけてしまって、逆に細菌が溜まりやすくなってしまうんです。

舌クリーナーを使う方法

一番おすすめなのが、舌専用のクリーナーを使う方法です。歯ブラシで代用する方もいますが、歯ブラシは毛が硬くて舌を傷めやすいので、できれば舌クリーナーを使ってほしいなと思います。

使い方のポイント

  • タイミングは朝・食後などで1日1〜2回で十分
  • 舌の奥から手前に向かって、優しく1回ずつ引く
  • 同じ箇所を何度もこすらない(摩擦で炎症を起こします)
  • ケア後はしっかりうがいをして、はがれた汚れを流す

患者さんに「どのくらいの力で?」と聞かれるのですが、「濡れた舌に化粧品をそっとのせる感じ」というとわかってもらえることが多いです。とにかく力を入れないことが大切。

マウスウォッシュとの組み合わせが効果的

舌クリーナーと合わせて使いたいのが、マウスウォッシュです。舌苔ケアのあとにマウスウォッシュでうがいをすることで、残った細菌も一緒に流せます。

口臭が気になる方には、殺菌成分が入ったタイプが特に効果的です。私が患者さんによく勧めるのは、歯科医が開発した成分配合で、長時間口臭を防いでくれるタイプのもの。市販されているので手軽に試せるのが良いですね。

口臭が気になる方には、殺菌成分が入ったタイプのマウスウォッシュがおすすめです。歯科医が開発した処方のものや、アルコールなしタイプもあるので、お口の状態に合わせて選んでみてください。

口臭を悪化させるNG習慣

ケア方法をお伝えしたところで、やってはいけないこともお伝えしておきます。

  • 舌を歯ブラシでゴシゴシこする → 乳頭を傷つけて逆効果
  • 1日に何度もケアする → 必要な粘膜まで削ってしまう
  • 口呼吸をする → 口が乾燥して細菌が増えやすくなる
  • 水分補給を怠る → 唾液が減ると自浄作用が低下する

特に口呼吸は、口臭だけでなく虫歯・歯周病のリスクも高くなるので、普段から鼻呼吸を意識してみてください。子どもにも影響が大きいので、私自身も日頃から気をつけています。

歯磨き粉でのケアも見直してみて

舌苔ケアをしながら、歯磨き粉の選び方も見直してみると、さらに口臭改善につながります。口の中の細菌を減らす薬用成分が入ったものを選ぶと、日々のブラッシングがより効果的になりますよ。

薬用成分でお口の環境を整えてくれる歯磨き粉を選ぶと、普段のブラッシングがそのままアップグレードされます。歯科衛生士として「毎日使えるもの」を選ぶのが大事だと思っているので、成分表示をチェックしてみてくださいね。

まとめ:舌苔ケアを毎日の習慣に

今回お伝えしたことをまとめます。

  • 口臭の原因の多くは「舌苔」
  • 舌クリーナーで1日1〜2回、優しくケアするのが基本
  • マウスウォッシュを組み合わせると細菌を効果的に減らせる
  • 口呼吸・水分不足は口臭を悪化させるので注意
  • 歯磨き粉は薬用成分入りのものを選ぶとさらに効果的

歯磨きをきちんとしているのに口臭が続く場合、まず舌の状態を確認してみてください。白い苔がたっぷりついていたら、それが口臭のもとになっているかもしれません。まずは舌クリーナーを1本手に入れることから始めてみてください。

それでも改善しない場合は、歯周病や他の原因も考えられるので、歯科・歯科衛生士に相談してみてくださいね。

この記事を書いた人

歯科衛生士として長年勤め、そして3人の子育てをしながら「毎日のケアをもっと楽に、優しくしたい」という想いでオーラルNoteを運営しています。

専門知識だけでなく、実際のママとしての経験も交えて、家でできる正しいお口のケア方法をわかりやすくお届けします。

むずかしい話ではなく「今日からちょっとだけラクになるケア」を大切に発信しています。

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