「最近、歯が長く見える気がする…気のせい？」なんて思ったこと、ありませんか。実はこれ、歯ぐきが下がっているサインかもしれません。怖い言い方になりますが、放っておくと知覚過敏になったり、最終的には歯を失うリスクもあります。
とはいえ、「歯ぐき下がりは年齢だから仕方ないよ」と耳にすることもありますよね。確かに、加齢で起こりやすいのは事実です。ただ、それだけではないのです。年齢だけが原因ではなく、日々の習慣が大きく影響していることが多いからです。
歯ぐきが下がるとどうなる？
歯ぐきが下がると、
- 歯が長く見える
- 冷たいものがしみる（知覚過敏）
- 歯と歯の間に食べ物がつまりやすい
- 将来、歯がぐらつくリスクが上がる
という困りごとにつながります。
実は見た目の問題だけでなく、機能にも関わる話なんです。
一般的に言われている原因はこれ
よく聞く原因はこんな感じです。
- 歯周病
- 加齢
- 強く磨きすぎ（ブラッシング圧）
- 歯ぎしり・食いしばり
どれも正しいです。ただ、「強く磨くのが悪いです！」とだけ言われても、
「いやいや、小さい頃から“ゴシゴシしっかり磨きなさい”って言われてきたんだけど？」
と感じませんか。私もそうでした。習慣って、根深いです。
覚えておきたい“意外な原因”
実は、こんな原因もあります。
硬い歯ブラシの使用
硬めの歯ブラシ、気持ちよくて分かります。でも歯ぐきには負担です。
横磨き（ゴシゴシ磨き）
歯ブラシを小刻みに動かすほうがやさしいです。
毛先が開いた歯ブラシ
これ、意外と盲点です。
毛先が広がると、コシがなくなって磨けている“つもり”になりやすいですし、広がった毛が歯ぐきを余計にこすってしまうことがあります。
毛先が開いた瞬間が交換タイミングです。
噛み合わせのクセ
片側ばかりで噛むと、その側の歯ぐきが下がりやすくなります。
口呼吸
お口の中が乾燥し、歯ぐきにも悪影響です。
鼻が詰まっていると仕方ない日もありますよね。そんな日は保湿ケア（お水こまめに、加湿器など）が助けになります。
じゃあ、どう予防する？
ここが一番大事ですね。
とはいえ、「毎日完璧に」「時間をかけて」なんて言いません。現実は忙しいです。
やりやすいポイントだけおさえましょう。
✅ やさしく磨く（目安：筆でなぞるくらい）
「そんなに？」と思うほど軽くでOKです。
これ、最初は物足りないですが、２〜３日すると慣れます。
電動歯ブラシの方は、押し付けないのが鉄則です。
✅ 歯ブラシは“やわらかめ”〜“ふつう”で
硬いブラシ＝プロ仕様、ではありません。
やさしいケアが長持ちのコツです。
✅ フロスや歯間ブラシを味方に
歯ぐきに負担をかけずに汚れを取れるので、むしろ優しいケアです。
慣れるまで、週に数回からで大丈夫です。
✅ 就寝中の食いしばり対策
朝起きて「なんか顎が疲れてる…」という方は、ナイトガード（歯科医院で作るマウスピース）も選択肢です。
これ、ほんとに楽になります。
✅ 定期的に歯科医院へ
半年に一回のチェックで“進行の芽”をつぶしていくイメージです。
子育て中はスケジュールが読めない日もあります。
予約どおりに行けなくてもOK。行けたときに行きましょう。
大切なのは「戦いすぎないケア」
「強く磨かないとすっきりしない」
「ちゃんとしなきゃ」
そんな気持ち、すごくよく分かります。私も学生の頃、ゴシゴシ磨きで歯ぐきをいじめてしまっていた時期がありました。
でも、歯ぐきは静かにやさしくケアしたほうが、むしろ元気になります。
歯ぐきは筋肉ではないので、強く扱うほど弱ります。
家事や育児でも同じですよね。がんばり続けると、どこかでガタがきます。
自分に優しいケア、歯にも優しいです。
まとめ
今日は歯ぐきが下がる原因と予防についてお話ししました。
- 歯ぐき下がりは年齢だけが原因ではない
- 強く磨くより“やさしく続ける”ことが大切
- 歯ぎしりや口呼吸も関係する
- 完璧じゃなくて大丈夫。できる日だけでOK
というわけで、「がんばる口腔ケア」より「続けられる口腔ケア」を目指しましょう。
未来の自分の歯が、きっと喜びます。
