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砂糖を摂りすぎると虫歯以外にも悪影響?

砂糖を摂りすぎると虫歯以外にも悪影響?

今日は「砂糖って虫歯の原因になるって言うけれど、実際のところどうなの?」という話を書きたいと思います。
虫歯のことはよく耳にするのですが、砂糖が与える影響って、実はそれだけじゃなかったりします。

「砂糖=虫歯の原因」だけでは語れない話

よくある説明として「砂糖を食べると虫歯になるから控えましょう」と言われます。
もちろんこれは正しいのですが、必ずしもそれだけが原因ではないのです。

なぜかというと、
虫歯は“将来じわじわ起こるもの”というイメージが強くて、今すぐ何か問題が起きるわけではありません。
だからこそ、つい「まあ、今日だけなら…」という気持ちになりやすいです。

とはいえ、砂糖の影響は“すぐに実感できる部分”にもあったりします。
その視点を知っているかどうかで、砂糖との付き合い方って少し変わるんです。

目次

砂糖が虫歯以外にも影響する理由

では、虫歯以外にはどんな影響があるのでしょうか。
ここでいう「影響」は、医学的に厳密な診断ではなく、日々の生活の中で気づきやすい“傾向”の話です。

① お口が乾きやすくなることがある

砂糖を多く摂ると、血糖値が急に上がりやすくなります。
すると、体がバランスを取ろうとして水分を使うので、結果的に口の中が乾きやすくなる人もいます。

口の中が乾くとどうなるかというと、
・唾液が減って細菌が増えやすくなる
・口臭が強くなる
・歯ぐきが荒れやすくなる
などが起こりやすいです。

「虫歯以外のところでも、お口って影響受けているんだな」と感じる瞬間です。

② 歯ぐきの腫れにつながることがある

実は、砂糖を摂りすぎると体の中で“炎症”が起こりやすくなることがあります。
炎症というと難しく聞こえるのですが、ざっくりいうと「体がちょっと疲れているサイン」です。

これが歯ぐきにも影響して、
・少し腫れやすくなる
・出血しやすくなる
ということが起きる人もいます。

たとえば、夜に甘いドリンクを飲んだ日だけ、なんとなく口の中がベタつく感じがしませんか。
あれも、細菌が増えやすい環境ができてしまっている証拠だったりします。

③ 食後の眠気やダルさでケアが雑になることも

砂糖を摂ると幸せホルモンが出て、ふわっと気持ちが落ち着きます。
ただその反動で「眠い、だるい…」が来やすくなります。

で、そういうときに限って
「歯磨きは明日ちゃんとやればいいか…」
となりがちです
これは精神論ではなくて、単に体の反応の話です。

砂糖のとりすぎが「全身の病気」にも関わると言われる理由

ここからは、お医者さんの診断というよりは、
「砂糖をとりすぎる生活が続くと、こんなリスクが高まりやすいと言われています」という全体的な傾向の話になります。

「絶対にこうなる」という話ではなく、
あくまで“そうなりやすい土台を作ってしまうことがある”というイメージで読んでいただけたらうれしいです。

① 生活習慣病(肥満・糖尿病)のリスクが高まりやすい

砂糖を多くとると、血糖値が急に上がりやすくなります。
そのたびに、体はインスリンというホルモンをたくさん出して、血糖値を下げようとします。

これが長く続くと、
・太りやすくなる
・血糖値のコントロールが乱れやすくなる
といった「生活習慣病の入り口」になりやすいと言われています。

そして、肥満や糖尿病は、
・歯周病が悪化しやすくなる
・傷が治りにくくなる
といった形で、お口の健康にもつながってきます。

「甘いものが好き → ちょっと体重が増える → 歯ぐきの調子も悪くなる」
こんな地味な連鎖が起きることもあるので、
お口だけでなく、体全体のバランスを見ることが大事だなと感じます。

② 心血管系のトラブル(血管への負担)との関係

砂糖をとりすぎる生活が続くと、
中性脂肪や悪玉コレステロールが増えやすくなると言われることがあります。

すると、
・血管が傷つきやすくなる
・動脈硬化が進みやすくなる
といった、「血管のトラブル」のリスクも高まりやすくなります。

実は、歯周病も“血管系のトラブル”と関係があるという話があり、
・歯周病がある人は、心臓や血管の病気のリスクが高くなりやすい
という報告もあります。

つまり、
「砂糖のとりすぎ → 生活習慣病や血管の負担 → 歯周病も悪化しやすい」
という、ゆるやかなつながりがあると考えられています。

③ 脂肪肝など“肝臓”への負担

ジュースやお菓子には「果糖(フルクトース)」というタイプの糖質も多く含まれています。
果糖は、主に肝臓で処理されるため、とりすぎると肝臓に脂肪がたまりやすくなります。

いわゆる
・脂肪肝
と呼ばれる状態につながることがあり、
これが進行すると、生活習慣病や他の病気の土台になることもあります。

ここまで聞くと、ちょっと怖く感じるかもしれませんが、
「ジュースをやめなきゃ…」ではなく
「毎日500ml飲んでいたのを、まずは2日に1本にしてみようかな」くらいでも、立派な一歩です。

④ メンタルや睡眠の質にも影響しやすい

砂糖をとると、一時的に気分が上がります。
これはこれでうれしい効果なのですが、その反動で
・血糖値が急に下がる
・だるさやイライラを感じやすくなる
ということも起こりやすくなります。

このアップダウンが続くと、
・なんとなく疲れが取れない
・寝つきが悪い、夜中に目が覚めやすい
という「睡眠の質」にも影響してくる場合があります。

睡眠が乱れると、
・免疫が落ちる
・歯ぐきの炎症が治りにくくなる
など、お口にもじわじわ影響してきます。

「最近、甘いものに頼りがちで、なんか疲れが抜けないな…」というときは、
少しだけ砂糖との距離を見直してみるサインかもしれません。

砂糖を完全に断つ必要はないけれど、工夫で変えられること

「砂糖は体に悪い」
この言葉だけを見ると、ちょっと重く感じますよね。

でも、実際には“ゼロにする必要はない”というのが大切なポイントです。
完璧を目指すより、ちょっとの工夫で影響を和らげることができます。

ここでは、無理なく続けやすい方法を紹介します。

① 食べるタイミングをまとめる

だらだら食べが続くと、お口の中がずっと酸性に傾きやすくなります。
一度に食べる量は減らさなくても「時間をまとめる」だけで、だいぶ負担は減ります。

② 甘い飲み物は“飲み切るタイプ”を選ぶ

ストローでちびちび飲むより、短時間で飲めるものの方が影響が少なくなります。
あとは、飲んだ後に少しだけ水を口に含むだけでも違います。

③ 夜だけは少し意識してみる

夜は唾液が減ってお口が乾きやすい時間帯です。
だから、寝る前だけ甘いものを控えるだけでも負担は大きく変わります。

まとめ

砂糖というと「虫歯の原因」というイメージが強いのですが、
実はもう少し広い範囲でお口や体に影響が出ることがあります。

・口の乾き
・歯ぐきの腫れやすさ
・眠気やダルさでケアが雑になる

こうした“生活の中のちょっとした変化”に気づいておくと、無理なく対策ができるようになります。

とはいえ、砂糖を完全にやめる必要はありません。
むしろ、砂糖を「うまく扱う」ことで、気持ちも体も楽になります。

今日食べたお菓子が悪いわけではなくて、
「そういう日もあるよね」と思いながら、小さく工夫できればそれで十分です。

ゆるく、ながく、続けていきましょう。

この記事を書いた人

歯科衛生士として長年勤め、そして3人の子育てをしながら「毎日のケアをもっと楽に、優しくしたい」という想いでオーラルNoteを運営しています。

専門知識だけでなく、実際のママとしての経験も交えて、家でできる正しいお口のケア方法をわかりやすくお届けします。

むずかしい話ではなく「今日からちょっとだけラクになるケア」を大切に発信しています。

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