毎週更新中✨子育てママ歯科衛生士の「やさしい口腔ケア」

ホワイトニングで歯がしみる原因と対処法

ホワイトニングで歯がしみる原因と対処法

「ホワイトニングをしたら歯がしみるようになった」──そんな経験、ありませんか?
せっかく白くきれいにしたのに、冷たい水がしみるたびに「やらなきゃよかったかも…」と思ってしまう。実はこれ、意外と多くの人が通る道なんです。

しみるのは“失敗”ではなく“反応”

まず知っておきたいのは、「しみた=失敗」ではないということです。
ホワイトニング剤には「過酸化水素」などの漂白成分が含まれています。これが歯の表面(エナメル質)を通り抜けて、内側の「象牙質」に一時的な刺激を与えることがあります。

これを専門用語で「一過性の知覚過敏」と呼びます。
つまり、一時的な反応。数日〜1週間ほどで自然におさまることがほとんどです。

とはいえ、しみるのを我慢するのもつらいですよね。
では、どんなときにしみやすくなるのでしょうか。

しみる原因は“歯の状態”と“やり方”にある

「歯が弱いから」と思われがちですが、実際にはいくつかの要因が重なっています。

① 歯の表面が薄い・摩耗している

歯ぎしりや強いブラッシング、酸性飲料の摂りすぎなどでエナメル質が薄くなると、象牙質が刺激を受けやすくなります。
ホワイトニングを始める前に、普段の磨き方や食習慣を見直すことも大切です。

② 濃度や回数が多すぎる

「もっと白くしたい」と短期間で何度も行うと、刺激が蓄積します。
ホームホワイトニングなら、1日おき指定時間より短めなど、調整してみてください。

③ 歯の乾燥

ホワイトニング後は歯の水分が一時的に減っています。
乾燥状態だと刺激を受けやすいため、終わったあとは水分補給や保湿ジェルでケアすると◎です。

しみたときの対処法

「もうやめたほうがいいの?」と思う前に、いくつか試してほしい対策があります。

1. 一時中断・間隔をあける

しみが強いときは、無理せず数日お休みしましょう。
再開は、痛みが落ち着いてからでOKです。

2. 知覚過敏ケアの歯磨き粉を使う

「硝酸カリウム」や「乳酸アルミニウム」など、神経の興奮を抑える成分が入ったものが効果的です。
ホワイトニング中だけでなく、普段からの使用もおすすめです。

3. 温度差を避ける

冷たい飲み物や熱いスープは刺激になります。
ぬるめの温度で様子を見ましょう。

4. 歯科医院に相談する

痛みが長引く、ズキズキするなどの場合は、無理せず歯科医に相談してください。
しみ止め薬の塗布や、ホワイトニング方法の調整で改善できることが多いです。

しみないようにするための“予防ケア”

ホワイトニングの前後で、歯を守る準備をしておくと安心です。

  • ホワイトニング前: 1週間ほど知覚過敏ケア用歯磨きを使う
  • ホワイトニング後: フッ素入りジェルでエナメル質を再石灰化
  • 普段から: ゴシゴシ磨きを避け、やわらかめの歯ブラシを使用

こうした小さな積み重ねが、“しみないホワイトニング”への近道になります。

まとめ

ホワイトニングで歯がしみるのは、失敗ではなく「一時的な反応」です。
ただ、続け方やケアの仕方によって、刺激の強さは大きく変わります。

  • エナメル質を守る
  • 無理せず間隔をあける
  • 知覚過敏ケアを取り入れる

この3つを意識するだけで、ぐっと快適にホワイトニングを続けられます。
白さを楽しみながら、自分のペースでケアしていきましょう。

この記事を書いた人

歯科衛生士として長年勤め、そして3人の子育てをしながら「毎日のケアをもっと楽に、優しくしたい」という想いでオーラルNoteを運営しています。

専門知識だけでなく、実際のママとしての経験も交えて、家でできる正しいお口のケア方法をわかりやすくお届けします。

むずかしい話ではなく「今日からちょっとだけラクになるケア」を大切に発信しています。

目次