「うちの子、また虫歯ができちゃって……」
そんな話、ママ友との会話でもよく出てきますよね。
同じように歯を磨いているつもりでも、虫歯になりやすい子と、そうでない子がいます。
今日はその違いと、できる予防の工夫をお話ししたいと思います。
「虫歯になりやすい子」は、生活のリズムにヒントがある
「甘いものが好きだから虫歯になる」と思われがちですが、実はそれだけではありません。
虫歯の原因は“砂糖の摂取量”よりも“食べ方のリズム”にあることが多いです。
例えば、
・ちょこちょこお菓子をつまむ
・ジュースを長時間飲み続ける
・夜ごはんのあとにまたおやつ
こうした“ダラダラ食べ”の習慣は、口の中がずっと酸性に傾き、歯が再石灰化(修復)する時間がなくなってしまうんです。
つまり、虫歯になりやすい子=「歯が弱い子」ではなく、「歯を守る時間がない子」なんですね。
親ができる「ちょっとの工夫」で、リスクはぐっと減る
「完璧にお菓子禁止!」なんて現実的じゃありません。
大事なのは、“食べる時間”と“ケアのリズム”を整えることです。
🕒 ポイント①:おやつは時間を決める
ダラダラ食べではなく、1日2回など決まった時間にまとめると、口の中が休む時間ができます。
「おやつの時間を楽しみにする」感覚にもつながります。
🪥 ポイント②:食後すぐでなくてもOK、寝る前だけは必ず
日中はすぐ磨けなくても大丈夫。
でも、寝る前の歯磨きだけは“絶対に外せない”タイミングです。
寝ている間は唾液が減り、虫歯菌が活発になります。
ここでのひと手間が、朝の口の中の状態を大きく左右します。
💧 ポイント③:水やお茶を味方に
甘い飲み物の代わりに、なるべくお水や麦茶を。
口の中を洗い流してくれるだけでなく、虫歯菌が好む“酸性の環境”を中和してくれます。
とはいえ、歯の強さには個性もある
同じ生活リズムでも、虫歯ができやすい子がいます。
これは「エナメル質(歯の表面)」の強さや、唾液の量・性質が関係しています。
歯の表面が生まれつき少し柔らかい子や、唾液が少ない子は、どうしても虫歯になりやすい傾向があります。
でも、悲観する必要はありません。
フッ素を上手に取り入れたり、定期的に歯科でチェックしてもらうことで、しっかりカバーできます。
「体質だから仕方ない」ではなく、「体質を理解してケアする」ことが大事なんです。
歯磨きの「見守り期間」を長めに
「もう自分で磨けるから大丈夫」と思っても、実は小学生のうちはまだまだ不十分なことが多いです。
仕上げ磨きを“卒業”するのは、10〜12歳ごろが目安。
見た目は大人でも、手先の器用さや注意力はまだ発達途中です。
「たまにチェックする」くらいの気持ちで、やさしく見守ってあげましょう。
まとめ
虫歯になりやすいかどうかは、
「歯の強さ」よりも「生活リズム」と「ケアのリズム」に左右されます。
・ダラダラ食べを減らす
・寝る前のケアを欠かさない
・フッ素や水をうまく取り入れる
たったこれだけでも、虫歯のリスクはぐんと下がります。
毎日が忙しい中で完璧を目指すのは難しいですが、
“できる範囲で整える”だけでも、子どものお口はしっかり守れます。
そして何より、「歯を大切にする気持ち」を一緒に育てていくことが、いちばんの予防になります。

