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つわりで歯磨きできない時の対処法5つ|歯科衛生士ママが解説

つわりがひどくて、歯ブラシを口に入れるだけでオエッとなる。あの感じ、本当につらいですよね。

私も妊娠中、つわりがいちばんきつい時期は歯磨��がまともにできませんでした。歯科衛��士なのに歯が磨けない、というのがなんとも情けなくて。

でも、15年の歯��衛生士経験と自分の妊娠体験から言えることがあります。「磨けない時の対処法」を知っておくだけで、お口のトラブルはかなり防げるんです。

この記事では、つわりで歯磨きがつらい妊婦さんに向けて、私が実際に試して効果があった5つの対処法をお伝えします。

目次

妊娠中にお口のトラブルが増える理由

まず知っておいてほしいのが、妊娠中は誰でもお口の環境が悪くなりやすいということです。

妊娠すると女性ホルモンが急激に増えるんですが、実はこのホルモン、歯周病の原因菌のエサになるんですよね。つまり、ホルモンが増える=歯周病菌が増えやすい状態になります。

さらに、唾液の量が減って粘り気が強くなるので、口の中の自浄作用が弱くなります。普段なら唾液が洗い流してくれる食べかすや細菌が、そのまま残りやすくなるんです。

ここにつわりが加わると、歯磨きができない → お口の中がさらに不衛生に、という悪循環になってしまいます。

ちなみに、妊娠中の歯周病は早産や低体重児のリスクを高めるという研究結果もあります。怖がらせたいわけではないんですが、「磨けなくてもなんとかする方法」を持っておくことは、赤ちゃんのためにもなるんですよ。

つわりで歯磨きがつらい時の対処法5つ

1. ヘッドが小さい歯ブラシに変える

これは診療室でも妊婦さんに一番最初にお伝えすることです。

大きいヘッドの歯ブラシは、奥に入れた時に喉の近くに当たりやすいので、えずきの原因になります。子ども用の歯ブラシや、ワンタフトブラシ(毛先が1束だけの小さなブラシ)を使うだけで、だいぶ楽になります。

私自身、つわりの時期はワンタフトブラシだけで乗り切った日もけっこうありました。全部の歯を完璧に磨けなくても、奥歯の溝と歯と歯ぐきの境目だけでも磨ければ十分です。

▶ 関連記事: ワンタフトブラシおすすめ3選|歯科衛生士が15年使って選んだ最強の1本

2. 歯磨き粉を変える(or やめる)

ミント味の歯磨き粉が気持ち悪くなるという妊婦さん、本当に多いです。

対処法はシンプルで、刺激の少ない歯磨き粉に変えるか、いっそ歯磨き粉なしで磨くことです。歯科衛生士の間では「歯磨き粉なしでも、ブラッシングだけで汚れの7〜8割は落とせる」というのは常識なんですよ。

どうしても歯磨き粉を使いたい場合は、低発泡・低香味のジェルタイプがおすすめです。泡立ちが少ないので、口の中で刺激が少なく済みます。

3. 体調がいい時間帯を狙う

つわりは1日中同じ強さではないことが多いです。「朝はダメだけど夜は少しマシ」とか、「食後すぐはダメだけど少し時間を置けば大丈夫」とか、自分なりのパターンがあると思います。

完璧な食後の��磨き習慣にこだわらなくて大丈夫です。1日のうちで一番体調がいいタイミングを見つけて、そこで丁寧に1回磨く。それだけでもお口の環境はか���り守れます。

4. マウスウォッシュを活用する

どうしてもブラシを口に入れられない日は、マウスウォッシュだけでもやってほしいです。

歯磨きの代わりにはならないんですが、口の中の細菌数を一時的に減らす効果はあります。特に就寝前のマウスウォッシュは、寝ている間に細菌が増えるのを抑えてくれるので、翌朝のネバネバ感がだいぶ違います。

ノンアルコールタイプを選ぶのがポイントです。アルコール入りは刺激が強くて、つわり中には向きません。

▶ 関連記事: マウスウォッシュおすすめ5選|歯科衛生士が15年使って選んだ

5. 食後にうがいだけでもする

「歯磨きもマウスウォッシュも無理」という日は、水でうがいするだけでもOKです。

食べかすや酸を洗い流すだけでも、虫歯���歯周病のリスクは下がります。特に嘔吐した後は、胃酸で歯のエナメル質が溶けやすくなっているので、すぐにゴシゴシ磨くよりも、まず水でしっかりゆすぐほうが歯には優しいんです。

これは意外と知らない方が多いんですが、嘔吐直後のブラッシングは、酸で柔らかくなったエナメル質を削ってしまうリスクがあります。30分ほど待ってから磨くか、先に水でゆすぐのがベストです。

つわりが落ち着いたら歯科検診へ

安定期(妊娠5〜7ヶ月頃)に入ったら、一度歯科検診を受けることをおすすめします。

つわりの時期にできなかったケアの分、歯石が溜まっていたり、歯ぐきに炎症が起きていることがあります。この時期なら治療も安全に受けられますし、出産後はしばらく歯医者に行く余裕がなくなるので、今のうちに済ませておくと安心です。

自治体によっては妊婦歯科検診が無料で受けられるところもあるので、母子手帳と一緒にもらった案内をチェックしてみてくださいね。

妊娠中は歯ぐきの腫れや出血も起きやすいので、合わせてこちらもチェックしてみてください。

妊娠中の歯ぐきの腫れ対策5つ|歯科衛生士ママが解説

まとめ

  1. ヘッドが小さい歯ブラシ(ワンタフトブラシ)に変えるだけでえずきが減る
  2. 歯磨き粉なしでもブラッシングだけで汚れの7〜8割は落とせる
  3. 体調がいい時間帯に1日1回丁寧に磨けば十分
  4. マウスウォッシュ(ノンアルコール)は磨けない日の味方
  5. 嘔吐後はすぐ磨かず水でゆすぐのがエナメル質を守るコツ

つわりの時期は「完璧に磨かなきゃ」と思わなくて大丈夫です。できることをできる範囲でやる。それが、お口と赤ちゃんの両方を守る一番の方法です。無理しないでくださいね。

この記事を書いた人

歯科衛生士として長年勤め、そして3人の子育てをしながら「毎日のケアをもっと楽に、優しくしたい」という想いでオーラルNoteを運営しています。

専門知識だけでなく、実際のママとしての経験も交えて、家でできる正しいお口のケア方法をわかりやすくお届けします。

むずかしい話ではなく「今日からちょっとだけラクになるケア」を大切に発信しています。

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